ごあいさつ

 当社は明治33年(西暦1900年)3月、創業者石井太吉が東京月島に鐵工所を創業し、ボイラー、水力発電用水圧鉄管、鉄塔、鉄槽等の製作を開始したのに始まり、その後わが国産業の振興と相まって大正8年(西暦1919年)株式会社に改組し、以来、常に堅実経営に徹し、着実に発展を続け、今日に至っております。
 この間、当社は長年にわたる不断の努力と研究により、常に時代の先端をリードする技術開発に努め、タンク・プラントメーカーとして業界に確固たる地位を築いてまいりました。
 なかでも当社の主要製品であるタンクについては、わが国はもとより広く世界の市場で「タンクの石井」として、その製品の優秀性が高く評価されております。
 とりわけ、LNGやLPGなどの低温液化ガスの貯蔵を目的として、特に地震国日本での安全性を考慮し、当社が独自に開発したPSコンクリート製低温タンクは、石油学会技術進歩賞、安全工学会賞、科学技術庁長官賞をいただき各方面から高く評価され、日本国内のみならず海外にも着実に実績を積み重ねております。
 また、当社は「タンクの石井」の名声に安住することなく、エネルギー関連設備としてLNGサテライトシステム、圧縮天然ガス(CNG)設備、循環型社会を目指した設備としてバイオガス設備、未利用エネルギーの再利用設備として、東京湾の廃棄物埋立処分場(東京23区から出された全てのゴミを最終的に集積して埋立てる処分場)から自然発生するメタンガスを収集し、貯留し、発電を行うガス有効利用設備、先端科学研究設備としてノーベル賞受賞で話題になったニュートリノ(宇宙線)を検出する地下1,000mの洞窟内にある新型実験装置KamLAND(ニュートリノ測定装置用ステンレス球形貯槽)等、また、国民の健康増進に寄与する設備として学校・公共施設・レジャー施設向けのプール、スライダー等、更には、次世代の社会に貢献する設備として燃料電池用脱硫設備、光ケーブル製造設備等新製品の拡充を図ると同時に、高齢化社会を迎える日本にとって大変重要となる、安心して老後を過ごせる全く新しいコンセプトの都心型高層住宅や大規模物流センター等の不動産事業をはじめとする異業種の分野へも積極的に進出しております。
 このように当社は、100年に及ぶ歴史に培われた豊富な経験と高度な技術を基に常に時代の要請に応えるべく新技術・新製品の開発を続けており、当社の製品・サービスは、石油、化学、鉄鋼、電力、ガスなどの基幹産業から一般消費者に至るまで、あらゆるユーザーにご満足いただけるものと確信いたしております。
 当社の社是は、創業者石井太吉の時代の「技術報国」から、時代の変遷とともに「Technological Contributions for the World」に変わりましたが、技術をもって社会に貢献するという精神は創業以来いささかも変わっておりません。
 お陰さまで、当社は西暦2000年に創業100周年を迎えることができましたが、この創業100周年を新たな出発点と位置づけ21世紀に雄飛するエクセレントカンパニーを目指して、全社一丸となって頑張ってまいる所存であります。

株式会社石井鐵工所 取締役社長 石井 宏治